バレイショ遺伝資源開発学講座

国立大学法人 帯広畜産大学
〒080-8555 北海道帯広市稲田町西2線11番地

PGEL便り(2016年)

The meeting season

はじめに、11月12日・13日に十勝川温泉で開催されました次世代バレイショセミナーにお越し頂きました皆様、夏の台風被害によるJRの運休に加え、当日は大雪直後の悪天候でしたが、多くの方にご参加頂き今年も大変盛り上がったセミナーになりました。本当にありがとうございました。是非、来年もよろしくお願いします。また会の進行や内容にご意見、ご要望ありましたらいつでもご連絡お待ちしています。

札幌防風林
            札幌の町並み                           上は大学前のトドマツ並木、下は朝の温室

温室さて、マイナス10度を下回るようになってきた十勝です。ポテトフォーラムから帰ってくると愛車のワイパーがフロントガラスの底で氷漬けになっており数日間発掘不可能でした。そろそろ温室の氷柱がガラスを割らないようにも気をつけないといけません。北国で冬を過ごすには普段予期せぬことをしっかり予期して活動していかなくてはなりませんね。
今年のポテトフォーラムでも沢山の人とお会いでき、バレイショ業界は広くて多様性に富んでいると思いました。決してminor cropではないです(勿論野菜ではないと思っています・・・)。私たちの立場から出来ることは限られているかもしれませんが、私たちにしかできないことも結構あります。これからもこの業界全体がより良くなるために最善を尽くしたいと改めて強く感じた次第です。

疫病試験

中間育種の方は、季節とともに進んでおります。疫病接種は上手くいきました。かなり高濃度接種による強選抜になりましたので、生き残った個体に大いに期待したいです(写真右)。 3年生の卒業研究の内容も大体決まりました。予想に反して2人とも細胞質雄性不稔に興味があるそうで、そっち方向の研究になりました。急を要さないテーマだったので後回しにしていた研究ではありますが、将来的にミトコンドリアの多様性と細胞質雄性不稔の関係や稔性回復遺伝子などが解明できれば育種にも大きく影響すると思っています。乞うご期待です。

では、少し早いですが、皆様よい年末年始を (2016年12月10日 實友)


Turn of the colors, move on to the next

秋は駆け抜けて行きました。毎朝オフィスの窓から窺う真っ赤の山紅葉は強い北風に吹かれながらも10日間しがみついていましたが、今朝のマイナス4度、それに追い討ちをかけるみぞれ混じり小雨に打たれて、ついに先ほどからぼろぼろ葉を落とし始めました。
雪の到来までのカウントダウンが始まっています。

Halloween pumpkin紅葉
       畜大ハローウィン;うちの畑のパンプキン軍                     校内のもみじ

さて、今年の収穫は10月中旬までかかってしまいました。最後まで続いたのは更別で行なっているAndigenaを使った小さなイモづくりプロジェクト(仮)と、芽室で行なっている野生種S. tarijenseを使った合成バレイショプロジェクトでした。大勢の人に助けて頂き無事に収穫できました。ご協力頂いた皆様ありがとうございました。合成バレイショプロジェクトは今年のデータをもとに論文にまとめる予定です。小さなイモづくりプロジェクト(仮)は始まったばかりです。今年の試作イモは予想を超える収量と美形、美味でよい感触でしたが、栽培体系に関しては課題だらけです。これから新しいジャンルの品種づくりへ向けて、どのように取り組むべきか思案していきたいと思います。

minipotatoNeo-tuberosum
左は小粒プロジェクト(仮)、右は人為合成バレイショプロジェクト

疫病接種また、秋シーズンの材料への疫病菌接種を先週の金曜日に行いました。手作りプールに植物を入れて、菌を散布しました。高温になると疫病菌が死んでしまいますので、温度管理に気をつけていますが、密閉しているのでとても難しいです。次の日に早速高温になってしまったので、慌てて我々二人が、全身で菌浴び、大量に菌を肺に吸い込みながら必死でカバーを両手に持ってバサバサ揺すって中の暖まった空気を逃がしました。人体で繁殖しない菌でほんとよかったです。

畑作業が終わりましたので、11月からは会議シーズンですね。今年の報告と、来年に向けての積極的な議論を行なっていきたいと思います。





(2016年11月1日 實友)


Active Agriculture in Autumn

10月になり十勝はいつ霜が降りてもおかしくない季節になりました。ですが畑ではイモの収穫作業が今日も続いています。朝の地霧(土から上がる水蒸気)の中を進む収穫作業の様子、日没後の闇に光る大型機械のライトにAgri-sprits (農業魂)を感じています。サケやサンマ漁の不況を毎日耳にしておりますが、悪いことばかりではないと信じています。

長芋と麦播き
長イモが植わる横で、バレイショ収穫直後の麦播き

未だ格闘中の皆様、風邪引かないように、雪が舞うまでもう一息頑張ってください。

大学では新学期が始まり学生達が活発に勉学に励んでいます。
当講座では先月、春夏作の優良系統を選抜し、彼らの子孫が10年後に日の目を浴びることを祈りつつ各地へ配布致しました。育種家の皆様よろしくお願いします。不届きな部分等ありましたらご指摘お願いします。

上位下位
左の写真はAtlantic後代系統の収量第1位(上)と最下位(下)、右の写真は Adg_F1集団の収量第1位(上)と最下位(下)

そして現在既に秋作がスタートし、暖房が入った温室に植物が並んでいます。
日に日に成長する実生達は来月から疫病抵抗性の選抜に使われる第一陣達です。彼らのための疫病菌接種用プールも準備されています。どれだけ生き残るのか、うまく選抜できるか緊張しています。

疫病抵抗性実生個体群接種プール
左の写真は疫病抵抗性検定に供試する実生個体群、右の写真は疫病菌接種用プール

冬までの間の短いこの季節をそれぞれの人が有効的に、有意義に、過ごしている様子が伺えます。日々の研究には急き立てられておりますが、将来やるべきことを見据え、その様に過ごしていきたいと思います。

(2016年10月6日 實友)


Typhoon

台風10号の襲撃で十勝は崩壊しています。状況はメディアが報道する通りです。

8月31日朝9月1日朝
札内川河川敷(8月31日朝)(左)      札内川河川敷(9月1日朝)(右)

温室前ゴルフ場 我が家も札内川の下流に位置しており避難指示が出ていましたので、襲撃日8月30~31日の晩は浸水時に備え部屋の物を台に上げて、食料と貴重品をバックに詰めて、懐中電灯を横に置き一晩中ラジオを聴いて、頻繁に外の様子を確認しながら待機していました。幸いうちの地区は間逃れましたが、隣町や上流の地区は浸水してしまいました。畑もたくさん流れました。二日後に河川敷を見に行き水位と被害を確認、どこが一番溢れそうだったかを認識し溢れたときの非難ルートと避難場所を再度決めなおしました。結論は避難場所に指定されている小学校は浸水の可能性が十分あるので、家から一番近い丘の上の墓場が最適ということになりました。もうこの様な事態が発生しないことを祈りますが、災害時の備えの重要性を再認識させられました。(上は札内川河川敷にあったゴルフ場、右は冠水した温室前の道路)
比重

温室仕事の方は、中間育種材料の収穫を終え、明日から収量と比重調査を行い選抜する予定です。今年は花が咲かず、枯れ方も例年と違う様子だったので、標準区を上回る優良系統がいくつ残るか少し心配です。
畑の材料は既に収穫時期を迎えていますが、土が乾かない限り掘れないので、いつ収穫できるか未定です。晴れの日が三日も続かない毎日です。

とりあえず長雨と度重なる台風直撃で悲惨な夏となりましたが、生きていれば何とかなるので、皆さん諦めず少しずつ復興に力を注いで頂きたいです。阪神淡路大震災の後の立ち直った神戸の町並みを思い出しながら強くそう感じます。




イモの体積測定中



(2016年9月4日 實友)


Tourists and Survivors

多忙を極める日々でありましたゆえ、7月のお便りを飛ばしてしまいました。すいません。
實友が2年前のドイツ修行中にご指導頂いておりましたバレイショ界の大ボスであるゲブハート博士が先月末、我らを訪問され、2週間道東を中心に北海道を視察するとともに、道中さまざまな討論をして参り、脳裏という畑に将来の種が播かれた瞬間が幾度かありました。特別セミナーに参加して頂きました皆様、どうもありがとうございました。またの十勝、オホーツク管内現地圃場視察でもたくさん勉強させて頂きました。育種家の皆様、試験場の皆様、大変お世話になりました、ありがとうございました。

斜里では気温も高く大変よい天気でしたが、その2時間後の中標津では濃霧と小雨の中とても寒い思いをしました。気象データを拝見してもまるで別世界、同じ品種をこの様な2地点で普及させるという考え方自体を変えていく必要があることを改めで実感しました。毎年、想像をはるかに超えてくれるのが気象変動のようです。一ヶ月間きのこやカビや疫病菌が繁茂していた十勝でも待ちに待った青空のはずでしたが、急激に32度の猛暑となりこんなはずではなかったと畑の作物も人間も悲鳴を上げています。

疫病圃場HR
疫病圃場での生き残り(左)   これが「HR」反応(右)

PGEL系統 本来のバレイショの特徴は気候変動に合わせて生育形態を変化させることで、自らを生き永らえようとすることです。ですので、2地点での形態はまるで別品種のような違いですし、同じ畑での去年と今年の草型も大きく異なっていて当然なはずです。それはある意味育種目標と反比例しているように思えますが、そういった特徴を理解し、上手く利用する手を考えなければバレイショと長い間付き合っていけないのではないかとも思います。

何が正解、不正解というわけでなく、ただ生き残るためには、農業の多様性、育種の多様性、遺伝資源の多様性、普及システムの多様性、さまざまな分野での多様性が必要になってくる近未来であると思います。

メアカンフスマオンネトー
雌阿寒岳のメアカンフスマ(左)   雌阿寒岳から望むオンネトー(右)

(2016年8月5日 實友)


Melody of Fresh Green
実生

5月は目まぐるしい植え付け三昧の日々でした。植え付け期間は雨も少なく順調に進んだと思われます。今のところ最高気温10℃の日と30℃の日が交互にやってくる十勝ですので、植物の生育はよろしくない状況ですが、畑の馬鈴薯はほぼすべて萌芽し、これから成長盛りに入る様子です。収穫までどのように展開していくか誰も予測できませんが、とにかく気候変動に負けないように育ってもらわなければいけませんね。

植え付けが無事に終了しましたので(右は実生温室)、豊作祈願を兼ねて松尾記念温室で一昨日BBQを行いました。いつもお世話になっていますバレイショ育種のメンバーおよびミニポテト試験を行ってくれています更別の農家さんが集まり、総勢18名のパーティーになりました。あいにくの雨空でしたが良き時間を共に過ごしました。ありがとうございました。

BBQミニポテト
ミニポテト試験圃場の様子            

イワザクラ

外ではエゾハルゼミがカエルの様に合唱しています。オオジシギが毎日セスナ機の航空ショーの様に急降下しています。カッコウ、ウグイス、ホトトギス、ノビタキ、色んな鳥達が喉が腫れ上がるまで鳴いています。新緑の律動がとても心地よく聞こえるのも、彼らそれぞれが青空の下で必死に頑張っているからですね。励まされるように毎日を過ごしたいと思います。



剣山の日高イワザクラ(絶滅危惧II類)

(2016年6月6日 實友)


It’s the new Season!!

エゾヤマザクラエゾヤマザクラ
エゾヤマザクラ

本州より一ヶ月余り遅れて、十勝は花盛りを迎えております。この辺りの花々はそれ自身だけというより、周りの景色の中にあってこそ美しさが引き立つ花立ちをしています。一つ一つはとても地味です、まさにそれが“自然”でしょうか。

ザゼンソウ“キタコブシ”
ザゼンソウ(左) キタコブシの花(右)

さて大型連休は、今シーズンの播種に加え、論文修正と遺伝子発現解析に追われ休む間がありませんでしたが、一心に咲き誇る花一時を見ながら、この苦労と努力が稔る近未来を楽しみにするのが唯一、忍耐維持の支えと思っています。また、4月の下旬から休みなく日暮れまでビート、種イモ、その他作物の植え付けに追われている十勝の農家の皆様にとっても、その稔りに笑顔する今秋になることを祈っています。新しい芽生えは必ず苦労からのスタートです、苦労も楽しみの一つと考えて精進していきたいですね。

さて、当講座では今期の播種でAndigenaを使った多様性の拡大プロジェクトは最終サイクルとなりました。その他にS. tarijenseの後代集団を播種しましたが、冬に勢力を入れて交配した膨大な数の疫病抵抗性集団は播種しませんでした。抵抗性選抜のための接種方法や場所を確立していないためです。現在、別の集団で葉だけを採って疫病菌を接種する方法(detached leaf assay)を試している最中ですので、その結果を見てから秋に2期作目の播種ができればいいかと考えているところです。また、疫病抵抗性界の新星S. pinnatisectumの6倍体雑種も交配中なので、その種も秋の接種試験に入れたいと思っています。

“detached“6x
疫病菌に対するdetached leaf assay(左) S. pinnatisectum 6倍体雑種へ交配中(右)

播種

まだまだ、畑の植え付けが終わっていないので気持ちそわそわしていますが、計画に穴のないように進めたいと思います。

バレイショ種子を播種したセルトレー





(2016年5月8日 實友)



The chance to see you

通勤途中の畑(1月便りの白樺並木の畑)に、シベリアへの旅路を行くオオハクチョウ達の集合地点があります。毎日、立ち替わり入れ替わりのメンバーチェンジが行なわれ、賑やかな早朝と、束の間の休息を深夜のキツネ達に警戒しながらも満喫しているようです。一番早かった家族は3月20日に到着していましたが、4月3日の時点でもまだまだ大勢が北へ向かう道中にあるようです。ある朝は40羽の動物園様、翌朝は0羽の夢の跡、となることが多く、毎日通過するこちらは取り残された様な寂しさと、まだ顔が灰色がかった若鳥達の立派な旅立ちと彼ら家族の旅の安全を心から願う気持ちとが入り混じり複雑な思いになります。3月、4月とはそういった季節ですね。
いってらっしゃい。

オオハクチョウ エゾシカ
ハクチョウ憩いの場                                    エゾシカ、山から降りてくる

そして、昨日から大学のビオトープに先発隊であろう4羽のマガモ達が帰ってきました。お帰り。

今年度は一緒にバレイショ育種に携わり、ともに研究話しに花を咲かせてきた方々も、何名かが別の部署へ異動されます。寂しいですが、新天地での活躍をお祈りしています。ただ、せっかく一緒に仕事を進めてきて、この分野を盛り上げてきたので、各地でのノウハウや技術を衰退させることなく新メンバーへ引き継いで頂きたいと願います。また、いつでも誰でもうちの講座は継続する限りはオープンでありたいと思いますので、安心して戻って来て頂きたいですし、新メンバーとの新たな交流も楽しみにしています。キレンジャク

それぞれの道で、前進です。

早春のキレンジャク、ななかまどの実をついばむ(右)
北の桜、福寿草(下)

福寿草

P.S. 私ごとですが、實友は4月から帯広畜産大学の助教になりました。
(2016年4月3日 實友)



Snow and Sky

用あって一昨日は帯広から苫小牧方面へ向かいましたが、200キロの道中、どこまでも遠くの山々までくっきりと見える晴天で、真っ白い雪山は澄んだ青い空を強調し、青い空は真っ白い雪を幻想的に輝かせ、双方が互いに助長し合い、これほどまでに素晴らしい景色が存在するのかと感激しながら運転していました。

豊頃町のJewelry Iceマイナス25度の札内川
豊頃町のJewelry Ice                  マイナス25度の札内川

一転して昨日、朝の視界は3m弱、自分が今どこを走っているのかさっぱり分からない猛吹雪。一日中降り続いた雪は駐車場の車を完全に埋めてしまい、温室の除雪機は胸の高さにまで達した降雪量に太刀打ちできず、手足を凍らせ全身雪まみれの奮闘も虚しく半分も進まずに諦めました。ボイラーもなぜか停止し低温警報がでました(先月の停止日は難を逃れました)。そして今日は荒れ狂う暴風と地吹雪でまともに立つことさえ困難な状況です。
魅力と憎悪を繰り返す自然の中で、感性を研ぎ澄まし生きています。
春はすぐそこのはずなのですが…..
花粉稔性
仕事の方は、秋冬シーズンの交配が終了し、種取りの最中です。これで温室にある残りの植物のほとんどは研究材料になりました。特に完全雄性不稔を持つAlwaraの雑種集団や、雄性不稔を引き起こす元になった野生種S. stoloniferumの系統が多く残っています。これからこの雄性不稔の原因を何とか明らかにしたいと思っています。

疫病菌の培養の方も、実験機器が整い、順調にプラスティックケースの中で白いモヤモヤが元気に繁殖しています。4月から新学期が始まり多忙になりますので、静かな3月はデータ解析と論文書きに精一杯集中する時間を多くとり、研究を早く前進させたいと思います。

ドラセナドラセナの花(10日間、毎晩新しい花を咲かせ続けました)
(2016年3月1日 實友)



Diamond (or) dust…
朝焼けと月と雪山
朝焼け

朝7時、マイナス20度の雪原にて、ダイヤモンドダストに見惚れ、立ち尽くす人は少なくとも十勝にはほとんどいないようです。特別でも何でもないという事でしょうか。ヒトにとって価値とは何なのか?きっと価値が文化になり、文化が新しい価値を生み出す循環ではないかと考えるのですが、それが千差万別すぎて困りますね。

さて、大学の学生達は現在、修士論文、卒業論文の執筆に、深夜、早朝関係なく必死で頑張っています。結果をまとめて考察する力は社会に出てから一生必要な能力だと思いますので、最後まで一生懸命取り組んで、少しでも論理的思考を身につけて飛翔して行ってほしいと影で応援しています。

徹夜は20代を終わらせてしまった人には超過酷事項ですが、今日2月5日の深夜は当講座の温室の暖房が1年に1回、原因不明の状態で停止する魔の日です。一夜にして植物全凍結の悪夢を阻止すべく夜を徹して待機、監視体制を余儀なくされる模様です。今現在、中間育種用の疫病抵抗性母本に育成系統を交配した実がたくさん付いていますし、花盛りの植物体もありますので何もないことを心から祈ります。今年の交配は大変な量をこなしましたので、春の種まきと各目的に沿った選抜が楽しみです。

花盛りの温室1花盛りの温室2
花盛りの温室

エチオピア料理
実験、解析、論文書き、講義、実習などPGELメンバーは毎日個人プレーで寡黙に仕事していますが、とある週末は皆でMeki家にてエチオピア料理をご馳走になりました。手でシチューのような液体料理を食べるのに苦戦する日本人は、まるでうどんをフォークとナイフで食べようと頑張る外国人の様でした。異なる価値観に触れることで、本物のダイヤモンドダストに気づくようになるのかもしれませんね。

ドラセナの花
P.S. 12年間育てていたドラセナがオフィスで花をこさえました
(2016年2月5日 實友)



Happy New Year 2016

十勝川からの初日の出
初日の出

あけましておめでとうございます。

バレイショに携わる皆様にとって良き一年となりますよう心からお祈り申し上げます。
そして、本年も当講座を何卒よろしくお願いします_(u_u)_

先生も走ってしまう“師走”を言う通りに駆け抜けてしまい、お便り更新をすっかり忘れてしまいました。楽しみにしていた方々すいません。
白樺並木
さて、本年の仕事始めは研究室のメンバー全員で系統保存のイモ掘りを行いました。初期生育がとっても早かったのに、後半はなかなか黄変せず少し不安でしたが、しっかりイモをつけており、どの系統も無事に収穫されました。
中間育種の材料の交配はまだまだ続いています。今年は良く花が咲き、好調です。しかしそれでもD細胞質を持つ系統の花粉はどれだけ交配しても、全く実をつけてくれません。疫病抵抗性の材料はほとんどD細胞質ですので、なんとか別の個体へ交配したいのですが、骨折損のくたびれ儲けでそろそろ諦め気味です。稔性回復遺伝子みたいなものが必要ですね。

研究の方は、交雑親和性のQTL解析と発現解析が進行中、ウイルス抵抗性、低温低糖性、デンプン含量や塊茎収量に関連した遺伝子領域も引き続き探しています。
それと、新しい部屋に疫病菌の接種試験を行なうための設備が着々と整えられている最中です。顕微鏡やインキュベーターも新しく購入しましたので、この春から待望の接種試験が実施できるかと思われます。

帯広神社で元旦に引いたおみくじには“決心して勉学に励め”と書かれてありました。
さらに、“全身全霊で他人に尽くせ”とありました。
気を引き締めて一年間仕事に励み、皆で協力して良い結果を出して行きたいと思う次第であります。

帯広cityと熱気球
熱気球

(2016年1月10日 實友)