帯広畜産大学 / Obihiro University of Agriculture and Veterinary Medicine

OBIHIRO GCOE: Animal Global Health

アニマル・グローバル・ヘルスの学術的創成を支える18のセルユニット

畜産物非破壊検査学畜産物非破壊検査学

Non-destructive inspection for animal products Cell Unit

教授 山田 一孝

Professor Kazutaka Yamada

 畜産物画像解析セルユニットでは、これまで培ってきた臨床画像診断の技術(山田)ならびに画像解析の技術(口田)を駆使して「食品(乳製品、肉製品)」、「食品になる前段階の原料(肉、生乳)」、「生きたままの家畜」について、非破壊検査ならびに画像解析による客観的評価を実施し、畜産物の生産に関する研究を推進します。今後、食の流通のグローバル化が想定され、これまで日本では遭遇しなかった新しい肉製品や乳製品が海外から輸入されることが予想されます。このような新しい食品に対する安全確保の方法論確立も本研究のゴールです。
 具体的には、画像診断検査(X線、超音波、CT)で、乳製品の品質管理(ナチュラルチーズのヒビ)、肉質の管理(霜降りの程度)の非破壊検査の手法を確立し、その妥当性を画像解析による詳細かつ客観的評価による解析値と比較することで検討します。さらには、脂肪酸組成などの理化学的基準などを根拠とした食味性に関する定量値と画像診断検査結果との比較を行い、新たな生体評価ならびに育種改良の可能性を検討します。乳牛20万頭、肉牛19万頭が飼育されている十勝は、症例が豊富なことや、食肉検査センターならびに食肉処理場との連携が取りやすい研究環境があります。さらに、大動物臨床、大動物生産に特化した「地の利」を生かして、従来の検査方法では診断を行うことのできなかった産業動物症例のCT診断を行います。家畜の生前診断が実現すれば、予後予測や早期淘汰の判断ができ、食の安全確保のみならず、畜産の生産性向上にも寄与します。畜産物画像解析セルユニットは、畜産物に対する非破壊検査研究ならびに画像解析を駆使し、近未来の「食品非破壊検査学」に特化した人材育成が柱であり、「酪農王国十勝」の地の利を生かした現場とグローバルな食の安全確保とを結ぶセルユニットです。

The goal of the“Image Analysis for Animal Products Cell Unit”is to study the use of imaging diagnosis technology in creating non-destructive inspection techniques for food-products, pre-food-products and livestock. We are certain that this research will contribute to improved food safety.

Yamada Yamada
セルユニット構成員
Cell Unit member


口田 圭吾
Keigo Kuchida