帯広畜産大学 / Obihiro University of Agriculture and Veterinary Medicine

OBIHIRO GCOE: Animal Global Health

アニマル・グローバル・ヘルスの学術的創成を支える18のセルユニット

国際食品管理学国際食品管理学

Safety for Imported Foods Cell Unit

教授 倉園 久生

Professor Hisao Kurazono

 日本の食料自給率は先進国中最低であり、この傾向は今後変わることはありません。食料の輸入に際し、農林水産省及び厚生労働省の検疫所で輸入品の検疫が行われていますが、増え続ける輸入品に対して検査が全く追いついていないのが現状です。このような条件下では、食料輸入相手国から有害な食品が輸入され国民に致死的なダメージが生じても、もはやこれらの相手国からの食料輸入を完全に止めることは不可能です。この現状を打開するためには、輸入食品に関する総体的な知識、即ち家畜の生産・食品の加工製造・検査・リスクコミュニケーションの知識を持ち、相手国の製造業者並びに食品管理者に人脈を持ち、彼らと対等に渡り合える輸入食品管理者の養成が急務です。
 本ユニットでは、生産から食卓まで一貫した輸入食品の安全性を総体的に学びます。即ち、家畜の生産、乳肉製品の加工・製造、及び輸出入における検疫の実体を該当する研究室で学びます。このユニットに所属する大学院生はそれぞれの専門領域の研究に加えて、他の分野で実験・実習・講義を受講してこれら関連分野の専門知識も合わせて習得します。そして、アジアの研究機関及び検査機関で各国の製造から輸出に至る行程を研修すると共に、実際に乳肉製品を先進国に輸出している食品製造会社における製造から輸出までの行程の臨地実習を行います。そして、最後に、日本の検疫機関及び管轄官庁の担当部門での研修を行い、海外の乳肉製品及びその原材料が日本国内に入るまでの行程を実際に体験します。これら一連の実習・研修を通じて、大学院学生に輸入乳肉製品の安全管理に関する総体的かつ実用的な知識を習得させるとともに、同年代の途上国の大学院生及び職員との人脈を形成してもらい、将来的に輸入乳肉製品の安全管理を行う際に相手国の担当者と対等に渡り合える知識及び人脈を形成してもらいます。
 我々は本ユニットの活動を通して、輸入食品を総体的かつ安全に管理して消費者に届ける学問大系の一分野の創設を目指します。

The graduate students belonging to our cell-unit attend an experiment/ training/ lecture in the other fields of 2 other than study of each specialty, and technical knowledge of the field of these 3 is learned. Furthermore they attend a training/ lecture at the food manufacturer in Asian countries and at the Japanese quarantine inspection organization.

Kurazono Kurazono
セルユニット構成員
Cell Unit member

仙北谷 康
Yasushi Senbokuya

山崎 栄樹
Eiki Yamasaki

韓圭鎬
Kyuho Han

奥村 香世
Kayo Okumura