帯広畜産大学 / Obihiro University of Agriculture and Veterinary Medicine

OBIHIRO GCOE: Animal Global Health

拠点リーダーあいさつ / Introduction

Kawazu
 拠点リーダー(嘉糠洋陸教授)の転出に伴い、平成23年6月1日付で河津信一郎教授が新拠点リーダーに就任されました。

<ご挨拶>
 獣医畜産学は人々の健康と福祉に貢献することを目的とする学門で、その融合分野「アニマル・グローバル・ヘルス(AGH)」拠点の社会的使命も「食の安 全の確保」を通じて世界の人々の未来へ貢献する専門人の育成にあります。今世紀になって、農業開発による環境の変化、地球温暖化、あるいは急激なグローバ ル化に起因するBSEや鳥インフルエンザ、口蹄疫などの感染症の世界的な流行が、人々の健康ならびに安全な社会活動を脅かしています。これらの動物由来感 染症は国や地域を越えて流行すること、現代の複雑な社会情勢を背景とすること、そして「食の安全確保」と直結していることを特徴とし、その根本的なコント ロールには獣医畜産学からの視点に加えて、医学、農学、工学、あるいは社会科学など広範な専門知識を融合した新たな枠組みでの国や地域を越えた対応が不可 欠となります。AGHが目指すのは、このような国際的かつ学際的な問題解決型プロジェクトのチームリーダーとなる人材の輩出です。
 グローバルCOEプログラムAGH開拓拠点は平成20年度に採択され、3年間の活動を経て、この平成23年度から新たな体制のもとで残りの2年間の活動 をおこなうことになりました。新体制においても、AGH開拓拠点の真髄となる、大学院生、AGH助教等の若手人材シーズを主体とした、セルユニットを中心 とする拠点運営については継続して進めて参ります。セルユニットとは、このプログラムのために新たに構成したグループで、興味目的を共有する異分野の研究 者と学生の合計5人前後で構成した「機動的教育研究単位」です。このセルユニットをベースとするフィールド展開活動では、学際領域の開拓、国内外研究拠点 の共有、海外フィールドでの若手人材の実地教育の、まさに一石三鳥を目論見ました。この3年間の活動を振り返ってみると、その目論見の少なくとも一部は達 成されているようで、これまでに、国内外研究拠点27ヵ所で、延べ183回のセルユニットフィールド活動をおこなうことができました。その内容をこのホー ムページのAGH共同研究ワールドマップに要約してありますので、ぜひ一度御覧ください。
 グローバルCOEプログラムも、いよいよ後半の2年へと移行しますが、私達AGH開拓拠点では、セルユニットフィールド活動を中心にこれまでに醸成した無形の成果を、形あるものへと調えていくことがこの2年間の目標になります。
 これら成果が、本学が他に先駆けて設立した畜産衛生学専門大学院での教育研究の現場で、新たな学術領域として具現して、「食の安全確保」のため地球規模で活躍する高度専門家の育成に活かされることを強く志向してゆく所存です。
 今後とも、本グローバルCOEプログラムの活動に一層のご支援を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。

Professor Shin-ichiro Kawazu  拠点リーダー  河津 信一郎

学長あいさつ
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