阿部 誠

プロフィール

出身地:群馬県
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研究テーマ:
  研究の背景パネル
好きな言葉:
論文ゼミ

植物マーカー分析について

RFLPRestriction Fragment Length Polymorphisms,制限酵素断片長多型)
DNAの塩基配列が様々な制限酵素によって認識され切断される部位の変異,またはその部位の間のDNAの長さの変異をサザンブロット法で検出するもの。RFLPマーカーとして用いるプローブは、ランダムにクローニングされたゲノムDNAや発現している遺伝子のmRNAから合成されたcDNAが用いられている。RFLP マー力一は共優性を示すのでそのマーカーをホモに持つかヘテロに持つかの区別が出来、また個々のマー力を1つの遺伝子座として扱えるためマッピングに適している。

RAPD(Ramdom Amplified polymorphic DNA 任意増幅断片多型DNA)分析
RFLP法に比べ簡便な方法で多型の検出効率も高く、さまざまな植物に用いられている。この方法では、任意の短い塩基配列(10-12mer)からなるプライマーを用いてPCR反応を行い、PCR産物をマーカーとして多型を分析する。この方法ではプライマーを選択することでゲノム中の任意の配列を増幅することが出来、多くの領域の多型を検出する事が可能で、RFLP法よりも多型の検出の効率がいい。しかし,実験条件の違いによって結果に違いが出ることや。このマーカーは共優性を示さないので精度の高いマッピングには向かないのが欠点である。

原理
連鎖分析による遺伝地図作成の原理は、従来の標識遺伝子を用いる場合と同じである。染色体上の互いに近接している領域は、一緒に子孫に伝わりやすい(遺伝の連鎖)。この連鎖の程度(遺伝子間の遺伝距離)は、減数分裂時に生じる染色体組換えの頻度によって推定できる。連鎖分析には遺伝的に固定した品種や系統間の雑種集団、たとえばF2やBC1集団などが利用できる。雑種集団における各個体について、両親間で多型を示すRFLP/RAPDマーカーを用いて分析し、得られた各マーカーの遺伝子型データを利用して、マーカー間の遺伝距離を算出する。得られた遺伝距離に基づいてマーカーの配列順序を決定して、連鎖地図を作成する。図1はF2を使った遺伝地図作成の大まかな流れの図です。形質に関与する遺伝子についても同じ手順でマッピングができる。RFLP/RAPDマーカーは、従来から標識として用いられてきた形態的・生理的形質に比べ次のような連鎖分析上の利点がある。@得られるマーカーの数が多いA1つの組み合わせの分離集団からゲノム全体の遺伝地図が作成できる。B多くのマーカーが共優性を示すので,より正確な遺伝地図を作ることが出来る。Cどの生育段階においてもマーカーの遺伝子型を調査することができる。

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