ゲノム機能科学

2004年 ゲノム機能科学(小嶋担当分)

1.植物の遺伝子工学

2.農業分野での重要な植物・動物の作出

教科書、参考書:ワトソン・組換えDNAの分子生物学 丸善 Essential 細胞生物学 南光堂、第3版 図説生化学 丸善、細胞の分子生物学(第3版)教育社、など

 
ゲノム機能科学            食料生産科学 小嶋道之
              HPhttp://www.obihiro.ac.jp/~kojima/

1.「バイオセーフティーに関するカルタヘナ議定書」について

カルタヘナバイオセーフティー議定書Cartagena Protocol on Biosafety, CPB)

遺伝子組換え体生物、組換え体作物の国際間での移動、取引に関しての法的ルールに関する議論をまとめたものである。

遺伝的に改変された生物体(Living Modified Organism, LMO)を自然環境に放出した時に、その環境に存在する生物多様性、生き物のバランスを崩さないというのを前提に組換え体生物を取り扱う。

この議定書は、10年前、リオの環境サミットで調印された「生物多様性条約」Convention on Biological Diversity, CBD)に基づいている。人間の生産活動のもとで生き物の種類が急減し、生き物の種の割合が変わることがないように生物の多様性を維持しようという考えから生まれた。

遺伝子組換え生物等と分類上の科を超える細胞融合産物の国境間移動に伴う環境影響を未然に防ぎ、生物多様性を守る目的で策定されたものである。

主な要点と概要

8条:LMOの国際移動の事前手続き、新しいLMOを輸出する時、輸入国に事前通知を行い、審査を受け、同意を得る。除外事項;1.人間の医薬、2.閉鎖系の利用、例えば微生物培養など

11条:バイオセーフティ・クリアリングハウス・メカニズム、輸入情報の国際情報データベース化

18条:LMO一般の貿易手続き、表示方法について、輸送時取り扱い

20条:情報交換

22条:途上国への技術援助

28条:資金援助の交渉

環境に対する安全性の評価項目や検出法の基準、検出方法の統一化が必要である。

日本での検討が必要で、特殊な農業環境を考慮する必要がある。

遺伝子組換え生物等の実験目的の利用及び商業利用に際して、法律に基づいて環境に対する安全性評価を行う。

「遺伝子組換え生物等の使用等の規制による生物の多様性の確保に関する法律案」 カルタナヘ法

2.今後何が必要か?

・リスクとベネフィット

・社会啓蒙

・その他 組換え体生物の研究、産業基盤の構築になる可能性が高い。

(課題レポート)LMOに関して、社会啓蒙で必要なことについてレポートにして提出する 締め切り:200511913時まで

TOPへ