21世紀には、免疫学は食品科学と合体しており、日常的に摂取する食品成分でからだの免疫力を高めようとするテーマは、生命科学における最も本質的なテーマとなる。
1 生活習慣の中の食
ガンの発生と“食”;ガンは遺伝子の病気で、多段階のプロセスで起きる;ガンの予防が大切 ほか
2 健康維持、疾病予防への生体防御の役割
生体防御論の提唱;生体防御論に基づく成熟社会の提唱;生体防御論からみた健康食品の理念
ほか
3 食品で免疫のはたらきを高める―食品・栄養学の立場から
免疫とは;腸管免疫について;免疫のはたらきの評価 ほか
4 生体防御作用と共生微生物
粘膜表面と環境微生物との相互作用;コロニー形成が進んでいる粘膜表面における感染と防御作用;生体防御
ほか
食品の三次機能を化学的に究明した研究例を紹介することにした。本書でとりあげられている内容は、三次機能が食品中にどのように形成され、ヒトの組織や細胞の中でどのように発現しうるかを述べたものであり、現在の食品化学の分野で最も注目され、著しい学問的発展をみている部分である。
フリーラジカルと食品
(フリーラジカルとは何か;食品、生体系において生成するフリーラジカル;食品、生体系における活性酸素の生成;活性酸素の消去および反応;活性酸素による生体、食品成分の酸化的障害)
過酸化脂質と食品
変異原と食品
アレルギーと食品
食品・生体防御系微生物と機能
食品・生体防御系微生物;乳酸菌の抗菌活性;乳糖の生理作用と乳酸菌;乳酸菌の血清コレステロール低下作用;乳酸菌、酵母の抗腫瘍・感染防止活性など
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