食品科学

科目名

食品科学

(英語名)

Food Science

担当教員

小嶋道之

開講期

4

単位数

2単位

区分

選択

授業の概要・目標
食料はヒトを含めあらゆる生命・健康を維持するために必要である。動・植物性の食料に含まれる主成分や特殊成分を概観し、生体に対する作用を知るとともに、環境から移行する物質、食品の製造・加工・保存中に生成する物質など、食品に含まれる有害成分や有効成分を学び、生体への影響を習得する。また、科学の進歩にともなって日進月歩する新しい食品に関する最新情報も解説する。

授業内容
1.      食品成分の化学(1):糖質の基礎、食品への応用について解説する。
2.      食品成分の化学(2):脂質の基礎、油脂の科学的特徴について解説する。
3.      食品成分の化学(3):アミノ酸・タンパク質の基礎について解説する。
4.      食品成分の化学(4):食品成分の試験法と成分表について解説する。
5.      食品の微量成分:天然色素、ビタミンなどについて解説する。
6.      食品の有害成分(1):プロテアーゼ阻害物質とレクチンについて解説する。
7.      食品の有害成分(2):食品のアレルゲン、遺伝子組み換え食品などについて説明する。
8.      食品の味覚物質:味覚のメカニズム、味覚センサーなどについて解説する。
9.      食品のにおい物質:閾値の考え方、臭覚のメカニズム、香辛料の化学について解説する。
10.  食品中の残留農薬:農薬使用の現状と残留農薬、内分泌かく乱化学物質の食品衛生上の規制や対策などについて解説する。
11.  フリーラジカルと食品(1):食品中のフリーラジカルについて概括する。
12.  フリーラジカルと食品(2):食品成分の酸化的障害と活性酸素の消去・反応について解説する。
13.  過酸化脂質と食品:脂質の酸化機構と抗酸化剤の作用機構および天然抗酸化物質と合成抗酸化剤について解説する。
14.  変異原と食品:食品中の発癌物質と発癌抑制物質およびデザイナーフーズ計画について解説する。
15. 
食品・生体防御作用と共生微生物:プロバイオティクスについて解説する。
16.  試験

教科書:

なし

参考書:

ライフサイエンスの有機化学、エスカ食品化学、
食品機能化学、

成績評価:

小テスト、レポート、試験を総合しておこなう。

 

 

オフィスアワー:

月曜日(17001800)総合研究棟III 307

教員からの一言:

身近な食品の特徴を化学的に理解することにより、食品の栄養や機能性を学ぶ基礎を築くことを目的としています。基本的な食品成分の化学構造を覚えましょう。


21世紀には、免疫学は食品科学と合体しており、日常的に摂取する食品成分でからだの免疫力を高めようとするテーマは、生命科学における最も本質的なテーマとなる。

生活習慣の中の食
ガンの発生と
;ガンは遺伝子の病気で、多段階のプロセスで起きる;ガンの予防が大切 ほか

健康維持、疾病予防への生体防御の役割
生体防御論の提唱;生体防御論に基づく成熟社会の提唱;生体防御論からみた健康食品の理念
ほか

食品で免疫のはたらきを高める食品・栄養学の立場から
免疫とは;腸管免疫について;免疫のはたらきの評価
ほか

生体防御作用と共生微生物
粘膜表面と環境微生物との相互作用;コロニー形成が進んでいる粘膜表面における感染と防御作用;生体防御
ほか

食品の三次機能を化学的に究明した研究例を紹介することにした。本書でとりあげられている内容は、三次機能が食品中にどのように形成され、ヒトの組織や細胞の中でどのように発現しうるかを述べたものであり、現在の食品化学の分野で最も注目され、著しい学問的発展をみている部分である。

フリーラジカルと食品
(フリーラジカルとは何か;食品、生体系において生成するフリーラジカル;食品、生体系における活性酸素の生成;活性酸素の消去および反応;活性酸素による生体、食品成分の酸化的障害)


過酸化脂質と食品


変異原と食品


アレルギーと食品


食品・生体防御系微生物と機能
食品・生体防御系微生物;乳酸菌の抗菌活性;乳糖の生理作用と乳酸菌;乳酸菌の血清コレステロール低下作用;乳酸菌、酵母の抗腫瘍・感染防止活性など

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