ご遺体の寄付
帯広畜産大学では、病理解剖など学生実習に用いるために犬と猫のご遺体の寄付をお願いしています。
大学に犬猫のご遺体をご寄付頂いた場合は、そのご協力に感謝し、学内施設にて火葬し、学内慰霊施設に納骨します。また、年に一度、教職員・学生による慰霊祭にて慰霊を行っており、慰霊祭にはご希望の飼い主様もお招きさせていただいています。慰霊祭の詳細については、こちらをご覧ください。
なぜ寄付が必要なのか
獣医師養成課程では、学生自身による病理解剖経験が重要視されています。しかし、残念ながら十分な数の病理解剖検体数を確保できておりません(犬と猫の症例が不足しています)。そこで、学生実習に供するために、亡くなってしまった動物たちのご遺体の寄付をお願いしています。
寄付頂いたご遺体について
ご寄付頂いたご遺体は、教員による監修のもとで学生による病理検査を行わせていただきます。実習では、寄付していただいたご遺族のご厚情に感謝し、ご遺体に失礼の無いよう、慎みをもって行います。
病理検査については、こちらをご参照ください。ご寄付頂いた場合でも、一連の検査は行いますが、学生が主体的に行う実習である都合上、検査結果についてはお答えできません。
検査結果をご希望される場合は、かかりつけの獣医師を通じて、病理検査をご依頼ください。獣医師からの依頼に基づく病理検査も本学では受け付けています。
寄付の方法
寄付をお願いしている立場ではありますが、業務の都合上取りに伺うことはできないため、大学までお越しいただく必要があります。
受付は、帯広畜産大学の総合研究棟T号館(T号館)となります。下の大学構内図で、赤い矢印で示した建物がT号館です。
T号館には常設の受付窓口がありません。さらにお手数おかけしてしまい、大変恐縮ですが、事前に以下の連絡先までご連絡ください。
具体的な手順は、
となります。
手順のPDF版はこちらとなります。
遺体の寄付による獣医学・獣医療への貢献
動物の病気にはまだまだ分かっていないことがたくさんあります。寄付頂いたご遺体についても、学生実習とはいえ一連の検査を実施させていただき、なぜお亡くなりなってしまったのかについて調べます。 その中で病気について新しい発見があるかもしれません。 検査によって知見を重ね、病気の機序を解明し、より良い治療を提供できるようになりたいと考えています。
ご遺体の寄付は、学生教育だけでなく、病気の研究にも貢献します。 今すぐに役に立つものにはならないかもしれません。ですが、動物達ひとりひとりの貢献が、やがて病気で苦しんでいる動物たちに役に立つ日が来ます。ご遺族や亡くなってしまった動物達の貢献を無駄にすることが無いよう、私たちも努力を続けてまいります。
病理解剖にはあまり明るいイメージはないかもしれませんが、病理解剖によって得られた知見は獣医学を進歩させる原動力になります。 かわいい、共に暮らしてきた伴侶たちを病理解剖にご献体いただく事には抵抗があるかもしれません。しかし、病理解剖は、ある意味亡くなったご家族がなしうる社会への最後の貢献です。
病理解剖による命のリレーや次世代のまっとうな獣医師を育成するためにも、ぜひご協力いただけますようお願いします。
慰霊式
大学では年に一度、無宗教式の慰霊式を開催し、ご協力いただいた動物達への感謝と慰霊を行っています。
慰霊祭は本学動物医療センターが主催し、獣医学教育へご協力いただいた動物たちのご家族様を式に招待して執り行われます。
式は無宗教式で行われ、招待したご家族様、獣医学教育に携わる教員、学生によって動物達への感謝と慰霊の時間を共有します。
当教室(家畜病理学教室)からは、病理解剖にご協力いただいたご家族様、ご遺体献体にご協力いただいたご家族様をお招きしています。
第一回目伴侶動物慰霊式の様子はこちら
その他
病理解剖に関する資料です。
・病理解剖パンフレット
・慰霊施設の運用について
その他お問い合わせについては、horiuchi(アットマーク)obihiro.ac.jpまでお願いします。