9月13日から10月4日までの毎週水曜日に「農畜ファイナンス(資金調達)」を全4回実施し,21名が受講しました。
本講義は財務指標について基礎を理解し,経営における将来性を客観的に検討する力をつけ,多様化する資金調達を理解し,適切な経営計画に資する活用方法が検討できるようになることを目的としており,全4回講義の前半2回を帯広信用金庫アグリビジネス推進室長庄司智宏氏を講師に"資金を貸す側",後半2回を株式会社十牛代表取締役畠山尚史氏を講師に"資金を借りる側"の視点でグループディスカッションを交えながら学びました。
講師/帯広信用金庫アグリビジネス推進室長 庄司智宏氏
第1回目の講義では,農協が実施する組合員勘定制度の説明から始まり,組合員勘定制度以外の資金調達の種類や金融機関審査を行う際に重要となる財務分析の内容や種類,分析手法の一つであるSWOT分析についてご説明いただき,受講生は公式を用いて決算書から財務分析を行った他,グループ毎に事例を元にディスカッションを行いながらSWOT分析を行い,分析結果の発表を行いました。
第2回目の講義では,CF(キャッシュフロー)について,キャッシュフローの種類や計算方法,キャッシュフローを用いた財務分析手法について説明がありました。グループディスカッションでは,事例を元にキャッシュフローからわかる経営評価や財務状況の分析を行いました。グループ毎に翌年度以降も視野に入れた様々な分析結果が発表されました。
講師の庄司氏 グループディスカッションの様子
講師/株式会社十牛代表取締役 畠山尚史氏
第3回目の講義では,酪農経営を中心に変動の激しい酪農経営の現状や,上手な借り入れ金の活用方法,資金調達を活かす経営感覚について説明いただきました。グループディスカッションでは借りる側の立場になり,円滑に資金を調達するための貸して側へのアプローチ方法や普段からの経営姿勢について話し合い,グループ毎に発表を行いました。
第4回の講義では,架空農場に関して経営の強み・弱み及び5か年の財務内容に基づき、農業経営の特徴と課題についてグループ毎にディスカッションを行った後、借り手側(農場)と貸し手側(金融機関)に受講生が分かれて、融資の要望を行うロールプレイングを行いました。受講生はグループディスカッションを通して、財務の流れから経営の特徴を考察する手法等を学びました。
講師の畠山氏 ロールプレイングの様子