バレイショ遺伝資源開発学講座

国立大学法人 帯広畜産大学
〒080-8555 北海道帯広市稲田町西2線11番地

研究紹介

当研究室では、例えばこんな研究活動を行っています。

新しい育種材料の育成と配布

prebreeding

 アンデス在来種や野生種の持つ優れた形質を交配試験により日本の品種に取り込み、中間育種(品種の親づくり)や、品種育成に取り組んでいます。選抜の結果、病害虫抵抗性を有し、高い収量性を示した系統は各育成場へ配布し優良親系統として品種改良に利用されています。(2012年からの6年間で95系統を配布しました)

最新の遺伝子診断技術の利用と開発

marker assisted selection

 ウイルス抵抗性、疫病抵抗性、シストセンチュウ抵抗性などのDNAマーカーを利用し、病害虫抵抗性品種育成に向けた効率的な育種に貢献しています。

オリジナル品種の育成

original breeding

 メキシコ原産野生種の極強疫病抵抗性を利用した、ジャガイモ疫病にかからない品種づくりや、小粒塊茎のみをたくさん作るアンデス在来種を利用したミニポテトづくりなど、色々な場所で色々な方々と共同でオリジナルの品種づくりを行っています。

DNAによる品種鑑定サービス

variety identification

 万一、異品種が混入した場合の品種鑑定依頼に備え、いつでも品種を特定できるDNA鑑定サービスを行っています。

農業形質に関る遺伝子の探索

yield marker

 収量やデンプン含量など、重要な農業形質に関る遺伝子配列を探し、将来、一番よい組み合わせのDNA配列をもつ個体を選抜できるような、遺伝子ベースの効率的な品種改良を目指しています。

野生種のミトコンドリアと花粉稔性の問題

male sterility

 ウイルス抵抗性や疫病抵抗性をつけるために取り込んだ野生種を使うと花粉がでないまたは機能しないという問題が起こり、育種で父親に使うことができなくなってしまいます。そこでなぜそんなことが起こっているのか、野生種のミトコンドリアを調べて原因を探しています。

細胞質マーカーの利用

cytoplasm

 独自で開発した葉緑体とミトコンドリアの遺伝子を識別するDNAマーカーを使って、品種の細胞質タイプを決めることによって、花粉稔性や休眠性などの特徴を予測することができます。

熟期を制御する遺伝子の探索

maturity

 バレイショの早生型と晩生型を決めている遺伝子はどこなのか、塊茎肥大時期がどう決まるのか、同じ両親から由来する100個体のうち、50個体が早生型で50個体が晩生型として現れる集団を使ってその違いを調べています。将来、熟期を推定できるDNAマーカーを開発することを目指します。