
持続可能な農業への移行を図るため、帯広畜産大学「次世代農畜産技術実証センター」を中心に、(1)大規模データに基づく生産・収穫管理やスマート農業向け作物育種、(2)アニマルウェルフェアやSDGsに配慮した家畜生産、(3)効率的な糞尿利用による資源循環型農業の促進などの取組を実施します。
PROJECT大規模農業生産基盤
強化事業

未来の農業を支える“データで見える農場づくり”をめざしています。
ドローンや人工衛星で畑を上空から見守り、雑草の発生状況や作物の生育、収穫量の見通しまでを高精度に把握する新しいセンシング技術を開発中です。
また、現場で飼料成分をすぐに確認できる小型機器の導入や、寒冷地でも安定して育つ飼料作物の栽培法にも挑戦しています。
さらに、スマート農業の普及に向け、機械で効率よく収穫できる品種の導入効果の検証や、倒れにくくする資材の開発、加工しやすい品種づくりなど、生産現場の課題解決に直結する研究を進めています。
これらは現場の負担を軽減し、安定した食と農の未来につなげる取組です。
センシング情報に基づく施肥管理・刈取り時期の最適化に向けた取組
家畜にも環境にもやさしい新しい畜産の姿をめざしています。
地球温暖化の要因のひとつとされる牛のゲップに含まれるメタンを減らすため、海藻「カギケノリ」を活用した飼料の研究を進めています。カギケノリは高い効果が期待され、安全性の検証や安定的に生産するための養殖技術の開発を進めています。メタンの減少は、肉や乳の生産性の向上にもつながります。
また、牛がより快適に過ごせる飼育環境にも着目し、十勝の農場における現状を評価し、病気に直結するポイントに絞り、低コストで無理なく取り組めるアニマルウェルフェアの導入を提案します。
これらの実証を通じて、牛の健康や生産性の向上、さらには将来的な高付加価値乳の創出にもつなげていきます。

ウシのエネルギーの使い方

カギケノリ
ふん尿を“負担”から“資源”へ。十勝の酪農を未来につなぐ循環型農業をめざしています。
十勝では酪農の大規模化が進む一方、大量に発生する糞尿の処理が大きな課題となっています。この課題を資源として生かすため、良質な堆肥を自動でつくる次世代型「堆肥化ロボット」の開発と普及を進めています。
専門的な技術が必要な堆肥づくりを、自律制御ロボットが担うことで、誰でも安定して良い堆肥を生産できる環境をめざします。
さらに、バイオガスプラントによる糞尿のメタン発酵にも取り組み、発電後の消化液を畑で活用する体制づくりも地域と連携して進行中です。
効率的な資源循環によって、十勝の農業を未来へつなぐ取組です。
持続可能な農畜産業の確立デジタル技術や資源循環技術を駆使した農畜産業による生産性の向上、新規就農の増加
飼料・肥料の海外依存からの脱却消化液の利活用による土壌の健全化と農作物の安定生育の担保
カーボンニュートラルへの貢献畜産由来のバイオマス利用とメタンガス発生を抑制する飼料の普及
持続可能な産業モデルの世界発信デジタル技術を駆使した持続可能な農畜産業及び食品加工業の連携モデルの世界発信