過去の研究内容については、各教員の紹介ページやresearchmapをご参照ください。以下に、吉田の個人的な所感として最近の研究傾向を紹介いたします。
家畜の難診断症例の診断および病態解析
当研究室では、伝統的に臨床系の研究室と協力して、地域の獣医師から依頼された診断が困難であった症例の病理解剖および組織検査を行っています。この業務の中で見出した新たな疾患の病態解析が主な研究方針となっており、学生の卒業研究や大学院での研究テーマに用いられることも多くあります。
例)子牛の周産期脳障害、BVDV関連病変の検索、腎異形成など。
(主に古林教授が取り組まれたもの)
アミロイドーシスや家畜の異常蛋白質に関連する病変の解析
アミロイドーシスのモデルマウスを用いた病態解析やウシやウマにおける異常蛋白質の凝集による封入体形成の機序解明を行っています。
(渡邉准教授のテーマの1つ)
例)池田牛(褐毛和種)における神経細胞内封入体の検索
高齢馬にみられる神経細胞内封入体の検索
高齢動物の静脈におけるEFEMP1アミロイドーシスの解析 など。
家畜の中枢神経疾患の解析
主にウシに生じる中枢神経疾患の解析を行っています。
例)ウシに発生した胎子性脳腫瘍の病理学的解析(山田教授が指導)
子牛のBVDV関連髄鞘低形成の病変形成機序の解明(吉田のメインテーマ)
牛の遺伝的不良形質の病理学的研究
遺伝的不良形質とは、遺伝子変異により生じる疾患で、特に牛では生産性に影響を与えるため重要視されています。また、近年新たな遺伝的不良形質が報告されており、そのような疾患の病理像を研究しています。
(渡邉准教授と吉田のテーマの1つ)
例)早期発症筋力低下症候群(Early Onset Muscle Weakness Syndrome; MW)
bovine lymphocyte intestinal retention defect (BLIRD)
ザリガニペストの研究
ザリガニペスト(アファノマイセス、カビによる感染症)は世界的にザリガニの致死的疾患として知られています。本疾患は国内ではアメリカザリガニやウチダザリガニがベクターとなっている可能性があり、国内固有種であるニホンザリガニへの影響を調査しています。
(渡邉准教授のテーマの1つ)
そのほか
そのほかに近年行った研究テーマを紹介します。
ウシの伝染性リンパ腫の研究、リクガメの糸球体疾患の解析、
イヌの炎症性乳癌の研究、ウシの糸球体疾患の研究
マウスを用いた媾疫トリパノソーマの病理学的解析 など。