11月13日に「マーケティング事例分析」を実施しました。プログラムの新たな試みとして,平日日中に6時間の集中講義として開講した科目であり,中小企業診断士の資格を持つ経営コンサルタントの田守順氏を講師に迎え,7名が受講しました。
始めに,マーケティングの概要である体系図について説明し,次に時代の変遷と共に生産志向から価値志向へマーケティングのあり方が変わっていった経緯,今後はSNSの浸透やAI,ロボティクス,VR等の最先端テクノロジーとの融合による顧客体験価値増幅(マーケティング5.0)の時代であることを解説しました。
続いて,マーケティング手法である4P(商品,価格,立地/流通,集客)によるマーケティング・ミックスの考え方や,ブランド戦略について説明を行い,グループワークにおいて農業におけるマーケティング・ミックスの応用について考えました。
午後からは,農業におけるマーケティングについて,現状の消費者は「食べるモノ」ではなく「食べるコト」を買っている。農業においても他の産業と同様に,生産者目線ではなく消費者目線で考えることが重要であると説明し,業績の良い農業者にはどのような特徴があるかを伝えました。
最後に,プログラムの他の講義でも度々登場するSWOT分析をさらに分析し,重点的に取り組む事項を明確にするクロスSWOT分析について,架空農家を事例にグループワークを行いながら分析を行いました。
専門用語の多いマーケティング分野ですが,ホワイトボードを用いた詳細な説明や,身近な事例を多く挙げながら説明いただいたことで,受講生はより深く農畜産業におけるマーケティングについて学ぶ機会となりました。
講師の田守氏 ディスカッションの様子