10月31日から11月20日にかけて「農業経営戦略・組織論」を全3回実施し,6名が受講しました。
本講義では,受講生の属する組織の正確な認識と特徴の把握をもとに,経営戦略の考え方や組織開発(改善)の方向性について,グループディスカッションによって,十勝地域を中心とした農業における経営戦略・組織のあり方を学ぶことを目的としており,帯広畜産大学環境農学研究部門河野洋一准教授を講師に,河野准教授のゼミに所属する学生も交えながら実施しました。
第1回目では,はじめにスケッチブックを用いて自身が属する「組織」を描き,何に例えることができるかグループワークをしました。
描いた組織で,受講生がどのように自身の組織を捉え認識しているかを理解した上で,多面的な組織の捉え方について様々な事例を説明しました。最後に,自身が所属する組織を正確に把握するために,経営理念や組織構成員,売上高等の組織情報を正確に作成し,グループ内で同業他社よりも優れている点や課題・改善点等を意見交換しました。
第2回では,経営戦略について,経営戦略の種類である多角化戦略と競争戦略について,他業種の事例や農業に置き換えた考え等も交えて説明しました。次にグループワークとして十勝の企業を事例に多角化戦略について考えた後に,第1回目のグループワークで実施した組織概要から1つを選択し,多角化戦略についてグループディスカッションを行いました。
第3回目では組織開発(改善)について,組織変革のフレームワークやポイントについて解説を行った後,自身の所属組織における現状の整理と改善案についてディスカッションを行いました。最後に,3回の講義全体の振り返りとして,グループワークで取り上げてきた事例について現状と改善案についてプレゼン用のポスターにまとめ上げました。学生の柔軟な意見も取り上げながら自社に足りない点やより良くするための組織についてそれぞれ改善案として発表しました。
全3回の講義を通して、受講生は自身の所属組織を認識し改善に向けた手法を学ぶ機会となりました。